【レビュー】KSC USPコンパクトSL-HW(スライドHW)
2016/06/07
先日発売されたKSCのUSPコンパクトSL-HW(スライドHW)を入手したので早速レビューしたいと思います。
まず実銃のお話を少し・・・
USPコンパクトはドイツのHeckler&Koch社が製造するオートマチック拳銃でドイツの警察など法執行機関を中心に採用されています。日本ではドラマ「24」で主人公ジャック・バウアーが使用していた(シーズン3〜シーズン8)こともあり有名ですね。
KSCがモデルアップしているのは9mm仕様で、実銃ではこのほかに.40S&W弾、.357SIG弾、.45ACP弾仕様があります。
ちなみに.45ACP弾仕様はスライドが少し長くフレームから飛び出しています。気になる方は調べてみてください。
ではレビューに移りたいと思います。
目次
パッケージ
箱自体はABS版と同じもので、左下にSL-HWのシールが貼ってあります。またH&KのライセンスはUMAREXが持っているので”powered by UMAREX”とその説明が書かれていますね。
箱の中には本体、説明書&アンケートハガキ、マガジンバンパー、BB弾、ロックキー、ホップアジャスターが入っています。
数年前にP230JPを買った時は製品カタログも入っていましたが今は無いようです。
外観
このずんぐりむっくりなフォルムがなんとも言えません。
HWスライドのおかげで重量がありますが銃自体はコンパクトなので塊感があります。
またスライドのエッジがしっかりしていて良いです。
こちらの面を見るとマルイのUSPコンパクトとは一目瞭然だと思います。
金属製の別パーツで再現されたエキストラクター&コントロールレバーの軸、フレームのリアルな刻印などこの辺のリアルさはさすがKSCといったところでしょうか。
細部を見ていきましょう。まずはスライドの刻印から。
刻印は結構細めですが綺麗に入れられています。ただ、マルイの方が実銃の字体をうまく再現している気がしますね。
スライド下部の刻印はレーザー刻印になっています。KSCはヨーロッパ仕様を再現しているので、アメリカ仕様のマルイとは刻印が異なります。
グリップの刻印は両側共に同じです。旧型とは右側の刻印が変わっていますね。
ちなみに実銃の最新のモデルでは、HKの文字は無く大きくUSPの文字が入っています(マルイはこっち)。
まぁどちらのパターンも実銃で存在するのでOKでしょう。
ただこの画像だと分かりにくいですが、右側が左側に比べて刻印周りのシボ加工が薄くツルツルしているます。これが正常なんでしょうか・・・?
フレーム下側。写真では光で飛んでいますが金属プレートにはシリアルナンバーが入っています。
トリガーには縦にグルーヴが入っています。
マズル周辺。インナーバレルは黒染め。アウタバーレルはポリゴナルライフリングが再現されていますが、バレル上面にパーティングラインが残っていました。リコイルスプリングは実銃で見られる二股タイプでは無くシルバーの金属製のものです。このタイプも実銃にあるんでしょうか?
ファイアリングピンがリアルに再現されていて良いですね。
サイトはホワイトが入っていますが小さいのと、写真ではわかりませんが発色が良くなく何だか暗いのでそこまで見やすくはありません。DETONATORのナイトサイトにそのうち交換してみようかと思います。
ハンマーは銃を取り出すときに上着などに引っかからないよう、ハンマーダウン時は飛び出ないようになっています。
コントロールレバー
USPシリーズはコントロールレバーというものを備えています。
このコントロールレバーには、レバーの位置(左右)、セフティやデコッキング機能の有無、SAとDA、レバー自体の有無によって9つのバリエーションが用意されています。
KSCが再現しているのはこの中のヴァリアント1と呼ばれるものです。
※ヴァリアント1・・・レバーが左側、セフティ・デコッキング機能共に装備、SA/DA
レバーを上に上げるとセフティがオン(ハンマーがコックされた状態でコック&ロックも可能)、レバーを下に下げるとデコッキングされハンマーがハーフコックの位置まで戻ります。
マガジン
マガジンはマルイのようにプレスの噛み合わせの跡は再現されていませんが、残弾確認用の穴は再現されています。
マガジンバンパー底面にはHKの刻印が入っています。
またフラットタイプのマガジンバンパーが付属していて好みに応じて交換可能になっいます。フラットタイプのバンパーにはHKの刻印は入っていません。
マガジンにはフォロアーロックが付いていて一番下まで下げるとロックがかかります。
フォロアーの真ん中のボタン(赤い矢印の部分)を押すとロックが解除されます。
ロックアウトディバイス
USPシリーズにはロックアウトディバイスという安全装置があり、KSCはこれを再現しています。
マガジンウェルにキーの挿し込み口があるので、このようにキーを挿し右に回すとロックがかかります。
ロックをかけるとスライドとトリガーが引けなくなり、ハンマーも起こせなくなります。
※デコッキングでハーフコックの状態ではロックはかかりません。完全にハンマーダウンの状態でなければなりません。
これにより銃の機能がフリーズされるので、子供や銃に詳しくない人が触ってしまい暴発などが起きるというような事故を防ぐことができます。
ホップアップ調整
ホップアップの調整はホップアジャスターを使って行います。
バレルに凹凸があるのでアジャスターの凹凸をここに合わせて回すことでホップを調整できます。
分解せずに調整出来るのは楽で良いですね。
分解
分解は1911に方法が似てます。
まずスライドのノッチをスライドストップの軸の部分に合わせます。
反対側から押すとスライドストップが外れます。
スライドストップを外すとKSCの刻印が(笑)
KSCは昔からこういう目立たない部分にメーカー刻印を入れてくれるので嬉しいですね。
あとはスライドを前に引き抜けばOK。
分解して見てみるとハンマー周辺の作りがリアルでいいですねぇ〜
実射
HWスライドなのでリコイルが重いです。しかしシステム7のおかげでスライドスピードは思ったよりも速く、ビシッと鋭いリコイルが楽しめます。
正直ここまで元気に動くとは思っていませんでした。システム7恐るべしです。
命中精度に関してはまだホップが合っていないのか着弾がバラつきました。適正に調整すればきちんと飛ぶのではないのでしょうか。
また通常トリガーを一番最後まで引く前にハンマーが落ち、ハンマーが落ちた後遊びがある銃が多いですが、このモデルはトリガーを一番最後まで引いたところでハンマーが落ちるのでハンマーが落ちた後の遊びは全くありません。慣れるまで少し違和感を感じるかもしれません。
気になる点
ノッチ欠け対策
予想はしていましたがやはりノッチ欠け対策がされていませんでした。
数回作動させただけですが、すでにスライドストップで軽く削れた跡が付いています。
HWは削れやすい材質なので、スライドストップを使わずにスライドストップを解除するようにしてもそのうち変形してくると思います。早いうちに真鍮線を埋めるなどの対策をしたいところです。
スライド先端の仕上げ
スライド先端の仕上げが荒いです。おそらく個体差だと思うのですが・・・。
※追記・・・KSCに問い合わせてみましたところ、個体差もあるかもしれないが”仕様”とのことでした。
〜まとめ〜
良くも悪くもKSCという感じがしました。
良い点はやはり加工精度の高さでしょう。スライドのしっかりしたエッジもそうですが、銃を持って振ったときにカタカタという音がしないんですよね。エアガンはスライドとフレームの噛み合わせやフレームとマガジンの隙間で音がするものが多いですが、これがしないというのはしっかり作られているなと思いました。
また重いHWスライドをガンガン動カスしてシステム7にも感心しました。
悪い点は未だにノッチ欠け対策がされてないことですね。今やノッチ欠け対策は各メーカー当たり前のようにやってますからねぇ。いい加減対策を施してほしいです。折角システム7でガンガン動くんですから・・・。確かSTIだったか一部モデルでは対策されていたような・・・。
総評としては、HWスライドにより実銃の金属スライド+樹脂フレームという質感の差がよりリアルに再現されているのと、流石KSCといったしっかりしたつくりとシステム7による作動で、所有感を満たされる1丁に仕上がっているのではないでしょうか。
最後に同じサブコンパクトサイズのP229と2ショットで。
後日、USPコンパクトとP229の比較レビューやP229単体のレビューもする予定ですのでお楽しみに!
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