デコッキングとは?〜デコッキングレバーの意味〜
2016/04/22
今回は、以外とちゃんと知らない人の多いデコッキング&デコッキングレバーについてです。
目次
そもそもデコッキングとは?
弾を装填するとハンマーが起きますよね?(DAの銃は除く)
この装填された状態でホルスターに収めるとき、コック&ロックが出来ない銃はハンマーダウン、つまりトリガーをダブルアクションの位置に戻して収めます。この操作をデコッキング(英語だとディコックなど)と言います。
デコッキングはデコッキングレバー(英語だとディコッカーなどと言います)を操作することで出来ます。
デコキング機能を搭載した銃は世の中にたくさんありますが、タイプがいろいろあります。
デッコキングのみ
まずはSIG(一部モデルを除く)に代表される、セフティが無くデコッキングレバーが単体で存在しているタイプ。
↑SIG SAUER P229(タナカ製ガスガン)
SIGは一部モデルを除きオーソドックスなモデルにはセフティが無く、デコッキングレバーを備えています。
このレバーを下げるとハンマーが元の位置に戻ります。
ちなみに、このようなデコッキングレバーが単体で存在しているモデルは、レバーを下げた後指を離すとレバーは元の位置に戻ります。
SIGのようにセフティが無くデコッキングレバーが単体で存在するモデルとしては、他にWaltherP99などがあります。
デコッキングレバー兼セフティ(コック&ロック不可)
次はBERETTA(92Gシリーズなどの一部モデルを除く)に代表される、セフティがデコッキング機能も兼ねているタイプ。
BERETTAを持っていないので、同じタイプのWalther PPKで紹介。
↑Walther PPK(マルシン製モデルガン)
スライド後方のレバーがセフティで、デコッキングレバーの役割も持っています。
こちらも先ほどのSIG同様、レバーを下げるとハンマーを安全に元の位置に戻すことができます。
しかし、PPKの場合はデコッキング機能を備えたセフティであるため、レバーを下げると・・・
SIGなどと違って指を離してもこのように下がったままになります。
これはセフティがかかった状態なので、トリガー(引き金)を引いても弾は発射されません。
レバーを元の位置に戻すことでダブルアクションでの射撃が可能になります。
デコッキングレバー兼セフティ(コック&ロック可)
日本ではH&KのUSPシリーズなどが有名ですかね。
↑USP(画像はレインボーシックスシージのP12(USP Tactical)のキャプチャー)。
H&Kではコントロールレバーと言うのですが、ハンマーの状態に関わらずこれを上に上げるとセフティでがかかり(コック&ロック可能)、下に下げるとデコッキングが可能です。
ただし、ここで注意が。
USPにはヴァリアントと言って、デコッキング機能やセフティの有無、トリガーシステムなどの組み合わせによってヴァリアント1〜10まで用意されています。
ちなみにこのようなデコッキング機能とセフティを併せ持つのはヴァリアント1もしくは2。
SIGのようにデコッキングのみのモデル(ヴァリアント3&4)や、セフティのみのモデル(ヴァリアント5&6、9&10)、DAでコントロールレバー自体がないモデル(ヴァリアント7&8)など、様々です。
ただ、日本でモデルアップされているUSPシリーズのガスガン・モデルガンは全てヴァリアント1(デコッキング機能とセフティ両方装備)なので、今回はこのような形で紹介しました。
なぜデコッキング機能が必要?
冒頭でも述べたように、ホルスターなどに収める時など装填されてる状態で撃たない場合、ハンマーが起きたままではトリガーがシングルアクションの位置なので、何かの拍子で少しトリガーが引かさると弾が発射されてしまうという危険があります。そのため、ハンマーを元の位置に戻す(=デコッキング)必要があります(同時にトリガーもシングルアクション位置になります)。
デコッキングレバーについて調べると、「 “安全に”ハンマーを・・・」という説明をよく目にすると思います。
この”安全に”というのがポイント。
というのも、デコッキングレバーを使わなくてもデコッキングは可能なのです。ただ”安全”では無いのです。
レバーを使わずデコッキング
ハンドガンには、スライド後端にファイアリングピンというものがあります。
トリガーを引くとハンマーがこのピンを叩くことによって弾の発射につながります。
逆に言うとこのピンを叩かなければ発射しません。
また、このピンを叩く動作は慣性の法則になっています。
つまり勢いよくハンマーが元の位置に戻るとピンを叩きますが、ゆっくり戻せば叩きません。
ということは、デコッキングレバーを使わなくてもゆっくり戻せばデコッキングが出来るというわけです。
やり方は、このようにハンマーを親指で押さえながらトリガーを引きます。
通常トリガーを引くとハンマーは勢いよく戻りますから、それを親指で押さえながらゆっくりと戻すわけです。
では、この状態で親指が滑ったらどうなるでしょう。
トリガーは引いてるわけですからハンマーは勢いよく戻り、ピンを叩いて弾が発射されてしまう可能性があります。
危険ですよね?
こういった事故を防ぐために、デコッキングレバーが必要なのです。
〜まとめ〜
いかがだったでしょうか。
なんとなくハンマーダウンにするのに使うのはわかってたけど・・・という方も多かったのではないでしょうか。
よく見る”安全に”というのはこういうことだったんですね。
デコッキングレバー、意味がわかると便利だと思います。活用しましょう^^
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